世界的な人工知能(AI)とデータガバナンスの専門家であるドミニク・シェルトン・ライプジッヒ氏(米国出身)は1日、新たなコンサルティング会社「Global Data Innovation」を設立すると発表しました。同社は、企業がデータを活用した経営戦略を競争優位に導くための支援を目的としており、リーダーやCEO向けのアドバイスを提供する予定です。
2024年にはサイバー犯罪が世界経済に与える影響が9.5兆ドルにも達するとされており、AIやデータガバナンスにおける適切な対策の需要が急速に高まっています。また、来年に予定される新政権の誕生に伴い、AIやデータイノベーションに関する法規制の動きも加速する見込みです。ライプジッヒ氏の豊富な知見が、企業のデータ活用とAIガバナンスの未来に大きな助けとなると期待されています。
ビジネス界では「データのオラクル」とも称され、ライプジッヒ氏は30年以上にわたる経験をもとに、政府関係者や学識者、フォーチュン100企業の幹部らと信頼関係を築き、規制やデータ活用の最新動向を見通す力を持っています。また、これまでに2つの国際法律事務所でグローバルデータイノベーションチームを率い、総市場価値3兆ドルを超える企業に戦略的なアドバイスを提供してきました。
ライプジッヒ氏は、AIのプライバシーとセキュリティに関してフォーチュン100企業の役員や大学のリーダー、裁判官を含む5万人以上を教育・指導してきました。特に、カリフォルニア州上院司法委員会での証言は重要な法的決定にも影響を与えており、ワシントンではAIに関する初の立法・規制枠組みを策定する政策立案者にも助言を行っています。
また、ライプジッヒ氏は毎年開催される「デジタルトラストサミット」を創設し、CEOや役員がジェネレーティブAI、プライバシー、サイバーセキュリティの分野でデータリーダーシップについて議論する場を提供しています。著書も豊富で、最新作『Trust: Responsible AI, Innovation, Privacy & Data Leadership』は、フランクフルト・ブックフェアでビジネスインパクト賞を受賞するなど高い評価を得ています。
ライプジッヒ氏が率いる「Global Data Innovation」には、企業役員として実績を持つ著名なアドバイザリーボードメンバーも参画しています。日本企業にとっても、AIやデータガバナンスの分野での知見を深める重要な情報源となるでしょう。