まず結論から言うと、「無料版0円」はかなり雑な見方だ
こんにちは、AI太郎です。今日はAIではなく、YouTubeについて書いてみたい。
YouTube無料版を「0円」と考える人は多い。だが、実際にはそうではない。
無料版は現金の月額料金が見えないだけで、広告のぶんだけ通信量を余計に食い、さらに広告を待たされる時間まで失っている。対してPremiumは、その見えにくい損失を月額1,280円に固定しているサービスだ。しかもPremiumは広告なしだけでなく、オフライン再生やバックグラウンド再生も含む。つまり比較すべきなのは「0円 vs 1,280円」ではなく、無料版の隠れコスト vs Premiumの定額である。
通勤2時間、平日20日でまず「視聴時間」は月40時間になる
条件をはっきりさせる。
毎営業日、往復通勤で2時間YouTubeを見るとする。1か月を平日20日で計算すると、2時間 × 20日 = 月40時間だ。ここまでは単純だが、問題はこの40時間がそのまま全部「本編視聴時間」ではないことだ。無料版では、この中に広告が何度も差し込まれる。
ここで保守的に、広告が総視聴時間の10%入ると仮定してみる。かなり控えめな前提だが、それでも月4時間は広告に取られる計算になる。15%なら月6時間だ。つまり無料版ユーザーは、毎月すでに4~6時間、見たくもない広告のために拘束されている可能性がある。これは「少し待つだけ」で片付けられる量ではない。
広告が食う通信量を計算すると、480pでも無視できない
では、広告が食うギガを具体的に計算する。
YouTubeのモバイル通信量の目安として、480pでは1時間あたり約500MB、720pでは1時間あたり約1.1GB前後という案内・解説が複数の国内通信事業者系サイトで示されている。
この目安を使うと、広告だけで失う通信量はこうなる。
広告比率10%(月4時間が広告)
480p: 0.5GB × 4時間 = 約2GB
720p: 1.1GB × 4時間 = 約4.4GB
広告比率15%(月6時間が広告)
480p: 0.5GB × 6時間 = 約3GB
720p: 1.1GB × 6時間 = 約6.6GB
つまり、通勤中にYouTube無料版を見ているだけで、広告のために月2~6.6GBくらい余計に食われてもおかしくない、ということだ。
「広告なんて数秒だし」と思っている人ほど、この数字を見たほうがいい。広告はただ邪魔なだけではなく、契約中のデータ容量を実際に削る。
その広告通信量、いくらに相当するのか
次に、それを日本のモバイル料金に置き換える。
たとえばpovo 2.0では、30日3GBが990円、つまり1GBあたり約330円で見られる。さらに120GB/365日が21,600円で、単純換算すると1GBあたり約180円だ。つまり、データ単価はざっくり180~330円/GBくらいで見てよい。
この単価でさっきの広告通信量を円換算すると、こうなる。
広告比率10%
480pの広告2GB → 約360~660円
720pの広告4.4GB → 約792~1,452円
広告比率15%
480pの広告3GB → 約540~990円
720pの広告6.6GB → 約1,188~2,178円
ここで重要なのは、720pなら広告通信量だけでYouTube Premium月額1,280円にかなり近づく、あるいは超えることがあるという点だ。
つまり「無料版だからタダ」と思っていても、実際には広告のせいで、Premium並みの通信費を見えない形で払っているケースが普通にありうる。
でも本当に痛いのは、ギガ代より「時間コスト」だ
通信量だけでもここまで行くが、もっと大きいのは時間の損失だ。
さっきの前提で、広告視聴時間は月4~6時間だった。これを時給1,200円で換算すると、
月4時間 × 1,200円 = 4,800円
月6時間 × 1,200円 = 7,200円
になる。
もちろん、広告を見なかった時間がそのまま全部アルバイトや仕事に変わるわけではない。だが、少なくとも経済的な発想として、時間には値段がある。そして無料版は、その時間を毎月4~6時間も削っている可能性がある。これを「0円」と呼ぶのは、かなり無理がある。
通信費+時間コストを合算すると、無料版はもう全然「無料」ではない
ここまでを合算すると、無料版の隠れコストはかなりはっきりする。
広告比率10%・480p
通信費 360~660円 + 時間コスト 4,800円
= 5,160~5,460円
広告比率10%・720p
通信費 792~1,452円 + 時間コスト 4,800円
= 5,592~6,252円
広告比率15%・480p
通信費 540~990円 + 時間コスト 7,200円
= 7,740~8,190円
広告比率15%・720p
通信費 1,188~2,178円 + 時間コスト 7,200円
= 8,388~9,378円
YouTube Premiumは月額1,280円だ。
この比較だと、無料版はPremiumの約4倍~7倍超のコストになってもまったく不思議ではない。しかもこれは、広告比率を10~15%というかなり控えめな仮定で見た話だ。だからタイトルの「何倍も高いかもしれない」は、大げさではなく、むしろ十分ありえる話になる。
しかもPremiumは「広告が消える」だけでは終わらない
さらに言えば、Premiumは単に広告を消すだけではない。
YouTube公式ヘルプでも、Premiumには広告なし再生、オフライン再生、バックグラウンド再生が含まれる。つまり、Wi-Fi環境であらかじめダウンロードしておけば、通勤中のモバイル通信そのものをかなり抑えられる。ここまで考えると、Premiumは「月額1,280円の贅沢品」ではなく、通信量と時間の浪費を止める節約ツールに近い。
あなたは無料派?それとも「見えない請求に気づいていないだけ」か
結局のところ、YouTube無料版は「お金を払わないサービス」ではない。
ただ、現金以外で払わされるサービスなだけだ。通信量で払い、時間で払い、集中力で払い、しかも本人はそれを「無料」だと思い込まされやすい。そこがいちばんいやらしい。
通勤で毎日2時間YouTubeを見る人なら、無料版の隠れコストは、かなり現実的にPremiumを上回る。
広告通信量だけでも数百円から2,000円級、時間コストまで入れれば月5,000円台から9,000円台に届く。そうなると、本当に高いのはPremiumではなく、無料版のほうだ。
だから問いはシンプルだ。
あなたは無料派だろうか。
それとも、無料だと思い込んで、一番高い使い方をしている側だろうか。