
スマートウォッチに続き、今度はイヤホンが「忖度なし」の進化を遂げました。Xiaomi(シャオミ)が発表した最新の完全ワイヤレスイヤホン「Xiaomi Buds 5」は、従来のイヤホンの概念を超え、録音機能を搭載した新たなデバイスとして登場しました。日本市場では珍しいこの機能が、どのような影響をもたらすのでしょうか。
Xiaomi Buds 5、録音機能を搭載したイヤホンが登場
Xiaomi Buds 5は、通常のイヤホンとしての機能に加え、最大3時間の音声録音が可能です。さらに上位モデルの「Xiaomi Buds 5 Pro」では、ケースから取り出した状態で最大4時間の録音が可能となっています。イヤホンのボタン操作で録音を開始でき、専用アプリ「Xiaomi Earbuds」を使用することで録音データの管理も簡単に行えます。
従来、録音機能を備えたウェアラブルデバイスは少なく、スマートウォッチでさえこの機能を搭載する製品は限られていました。しかし、Xiaomiは「Redmi Watch 5」で音声録音機能を導入したのに続き、イヤホンにもこの機能を搭載。スマートデバイス市場に新たなトレンドを生み出す可能性があります。
「忖度しない」デバイスの新たな選択肢に
日本市場では、プライバシーやセキュリティの観点から、録音機能を備えたスマートフォンやウェアラブルデバイスは少なく、Apple Watchや一部のスマートフォンを除けば、録音機能が制限されることが一般的でした。しかし、最近では「nubia S 5G」や「Redmi Watch 5」など、既存の枠にとらわれない「忖度しない」デバイスが登場し、新たな潮流を生み出しています。
Xiaomi Buds 5は、この流れをさらに加速させる製品と言えるでしょう。特に、手軽に録音できることから、会議の議事録作成やメモ代わりの録音、さらには取材用途など、ビジネスシーンでも活躍が期待されます。また、イヤホンの形状を活かし、目立たずに録音できる点も特徴です。
プライバシーと法律の問題は?
一方で、録音機能が搭載されることにより、プライバシーや法律上の問題も指摘されています。Xiaomiは公式に「録音機能の使用は、現地の法律や規制に従う必要がある」と注意を促しており、無断での録音は刑事・民事上の問題につながる可能性があるとしています。
実際、日本においても無断録音はケースによっては違法とみなされることがあります。そのため、Xiaomi Buds 5を活用する際は、法的リスクを理解し、適切に使用することが求められます。
Xiaomi Buds 5は日本市場で受け入れられるか?
Xiaomi Buds 5は、録音機能という独自の武器を持つことで、従来のイヤホンとは一線を画す製品となりました。特に、スマートウォッチやスマートフォンではなく、イヤホンというコンパクトなデバイスで録音ができる点は、多くのユーザーにとって魅力的に映るでしょう。
とはいえ、プライバシー問題や法的リスクが日本市場でどのように受け止められるかが、今後の販売動向を左右するポイントとなりそうです。音質やノイズキャンセリング性能といったイヤホン本来の機能面でも競争力を持つXiaomi Buds 5ですが、録音機能が日本の消費者にどのように受け入れられるか、今後の展開に注目したいところです。
「忖度なし」のデバイスが次々と登場する中、日本市場に新たな選択肢をもたらすXiaomi Buds 5。果たしてこの挑戦がどのような反響を呼ぶのか、今後の動向を見守りたいと思います。