
知名スマホカメラ系YouTuber「咋拍好ZPH」氏による最新比較レビューにおいて、話題のHuawei Pura 80 Ultraとvivo X200 Ultraのカメラ性能が正面から検証された。特に注目されたのは、Pura 80 Ultraが「革命的」と謳う二合一潜望式望遠レンズの実力だ。
しかし、実際の検証結果は期待とは裏腹だった。
📸 スペックの違い:派手な構成 vs 実力派構成
機種 | Huawei Pura 80 Ultra | vivo X200 Ultra |
---|---|---|
望遠レンズ | 二合一潜望式(3.7倍+機械切替) | 単一3.7倍潜望式(200MP) |
最大画素数(望遠) | 4800万画素 | 2億画素 |
価格(中国本土) | 9999元 | 6999元 |
Pura 80 Ultraの二合一構造は、「3.7倍と更なる遠距離を切り替え可能」とする一見先進的な設計。しかしZPH氏によれば、後者の焦点距離は実際には“数码裁剪(デジタルクロップ)”によるもので、純粋な光学ズームではない。
🔍 実写比較で明らかになった違い
1. 2倍〜3.7倍ズーム:
- X200 Ultraの方が解像感・ディテールともに優れており、色味も自然。
- Puraはやや柔らかく処理され、ディテールが損なわれている印象。
2. 10倍ズーム:
- Puraの「第二焦段」は光学ズームとは言い難く、クロップ+補間処理の影響が色濃い。
- X200 Ultraは完全なデジタルズームながら、細部描写(例えば壁のひび、塗装の質感)でPuraを上回る。
3. 30倍超ズーム(約700mm):
- どちらもデジタルズーム領域だが、X200 Ultraの画像処理の自然さとディテール保持が際立つ。
- Puraはノイズ処理とシャープネス処理が強く、不自然な画になりがち。
🐞 微距離撮影(マクロ)性能もチェック
- 両機とも超広角+デジタルズームや望遠マクロによるマクロ撮影が可能。
- 超広角マクロではPuraがやや有利で、被写体との距離に余裕を持てる。
- ただし、10倍望遠によるマクロでは両者ほぼ互角。
🎯 総合評価:話題性と実力のギャップ
Pura 80 Ultraの「二合一潜望式」は、スペックシートやプロモーションでは目を引く存在だ。しかし実態は、メカニカルに焦点距離を切り替えているだけで、センサーの一部しか使わない“クロップ式”ズームに過ぎない。
ZPH氏はこの点について、以下のように鋭く評した:
「フィルムカメラで中央だけを切り抜いて“光学ズーム”と言う人はいない。二つのセンサーサイズを持つカメラを交互に使っても、それは光学ズームではない。」
💰 価格差に見合うか?
最後に価格。中国本土での発売価格は以下の通り:
- Huawei Pura 80 Ultra:9999元
- vivo X200 Ultra:6999元
性能が“ほぼ互角”、あるいは望遠性能ではvivoの方が一貫して優れていることを考えると、この3000元(約6万円)の価格差は正当化しづらい。
✍️ 結論:Puraの“二合一”は革新か、ただの話題作りか?
ZPH氏のレビューは、スマホカメラの進化を語る上で重要な一石を投じた。派手な技術表現やスポンサーの後押しがあっても、実際の写りは正直だ。
vivo X200 Ultraは、スペックの数字に頼らず、堅実に「良い絵」を撮るスマホである。